2014年6月2日月曜日

6/2

歯医者に行く用事があった。桜井というところで、大阪大学の北である。運動と再来週に迫った阪大での関西言語学会に行く予行として、自転車でいくことにした。
 桜井には思い出がある。阪大の大学院に行っていたとき、同期だった人の一人がそこに住んでおり、ご主人も交えて何人かの院生でお邪魔したことがある。
 初回に歯科医に電話をかけたのは朝7時半だった。1週間前のことだ。多分でるわけはないと思ったがあとで予約をするために番号を携帯に残しておこうと思ったのだが、医師当人がでてやや驚いた。その医師は的確な説明をしてくれた。「桜井には出口が一つしかありません。出口をでて、地下道を通り反対側に出ます。石橋に戻る方向に歩きます。最初の踏切は人しか通れない踏切です。二つ目の踏切は自動車も通れる踏切です。その二つ目の踏切を左に曲がり、100メートルほどいった右手にあるのが当院です」
 院生の友達の家は、その説明でいえば、一つ目の踏切と二つ目の踏切の間ぐらいのところを線路から離れる方向に曲がったところにあったはずだ。日曜日の天気のいい日だった。まだ、修士論文の決まる前、2年目の初夏、ゴールデンウィークくらいではないだろうか。
 さて、先週は、雨の降りそうな中、電車でいった。石橋駅で箕面線に乗り換えて一駅。今日は、自転車だ。実は、その田舎にあるペパーミントカラーで色塗られた豪邸風の写真をタウン誌で見て、選らんだ歯科まで自転車で。
 走り出してみると以外にわかりにくい。車なら新御堂を北へ上がり、千里中央で中国道の側道に西に向かって阪大、柴原へ出る。これは直線ではないので、その2点を結ぶ緑地公園を突き抜ける最短距離の走路があるはずだ。こんなときスマホは助かる。と思うが、自転車だと止まらないと見れないのが難点だ。
 大学から一つ目の噴水を登り(千里山には二つの噴水がある)竹林の坂道を下って新御堂にでる。

『鬼六人生三昧』 団鬼六

特殊な分野で有名な著者の、それとはまったく異なる将棋に関するエッセイ。最後の方になると大山康晴が死んだ話、升田幸三が死んだ話、と死んだ話ばかりになる。まあ、それにしても、豪気な人だ。

『東京島』 桐野夏生 (ネタバレ注意)

 30人なにがしかの男ばかりの無人島に唯一流れ着いた女。そんなえぐい設定が気にはなっていたがそれゆえに読めなかった作品。久しぶりの研究以外の読書としてはサクサク読めてよかった。興味を引いたのは子供の時に死んだ姉?を内包した多重人格者のくだり。人間は自分で自分の能力を閉じ込め、ある特定のスタイルを演じるように自ら強いる場合があるという私説に合致する。
 
 設定の奇抜さ(論文でいえばOriginalityに当たるだろうか)は十分で(もちろん、もしかしたら先行例があるのかもしれないが)オチ(こちらは主張か)もいいと思うのだが、論旨の説得性にやや疑問符がついた。最後の方にフィリピンからの漂流者がやってくるのだがこれが女性ばかりなのだ。それは作者の若い女に対する劣等感をあらわしていると思うのだが設定を破壊するつけたしに思われる。そこで以下のような制約を思いついた。

同型性の制約
物語の設定と結末の参与者は同型性を保っていないければならない

例えば、無人島の設定の中にはフレームとしてその情報やそこに隠された情報がある。その範囲内でなければいけない、ということだ(あれ、やっぱり十分な説明になっていない。。。)。



『銀河鉄道の夜』 宮沢賢治

 宮沢賢治について、月並みなことしか書けへんなあ。そしたら、最初からやらへんかったらええのに。まあ、熊の描写やら、猫の描写やらその表情やら、上手に書かはるなあ。あとほれ、木いの名前、本とよう知ってはる。あとは方言がええなあ。方言ていうのはそら、臨場感みたいなんがでるからなあ。なんかずるいわ。そやけど東北の方の方言聞くのはええなあ。方言女子いうのが流行るのもわかる気がするわ。
 アリルダロダは、って初めて見ても、色が違うがや。ジョバンニは茶色い名前、カンパルネラは黄色い名前、アリルダロダは赤か紫やから、色が違うがや。も一回いこか。ちょっとまず名前だけ並べてみよ。
 ムリャベッタ、カリトマーニ、カリマトーニ、エギラゴ、トマトマーニ、プリマサッチョ、エギギスカ、名前ひとつ作るの難しいわ。そんなら太郎平で。
 
 太郎平はさかま木の狭間からじっと見ていました。その日は6月のホロ路木の日で、母から頼まれたとちの実をまだ半分も取れていないのにです。

あーめんどくさ。

トム・ブレィディ、ノーマン・ライアン、ビル・ビラチェック

トム・ブレィディとは、稀代のQBだが、今朝のNFL.comのニュースには彼と、ノーマン・ライアンという稀代の名投手を比較する記事が掲載されている。ノーマン・ライアンは46才まで現役で、そのコーチで現ブレィディのパーソナル・コーチであるトム・ハウスは、ブレイディにはライアンと似たところがあり、40代半ばまでプレーできる可能性が高いという。
 もちろん、利害は絡んでいるからな。ブレイディはそう言ってくれるからこそトム・ハウスを(2012年に)コーチに選んだわけだし、トム・ハウスは選手生命を長くする専門家なわけだから中立的な意見とは必ずしも言えないことに注意。
 今回、NEペイトリオッツは、ドラフト2位指名でイケメンQB、ガロポロを指名したが、これをブレィディは「チャレンジ」と感じているという。ここでは「敵対的」に近い意味か。ブレィディの後継を契約が切れる2~3年後に合わせてとったということで40になった時点でハイ、サヨナラとなることを懸念しているわけだと思う。
 しかし、まあ、これだけ活躍してるんだから、40になったらすっきり引退したらいいと思うんだがな。確かスーパーボウルリングも3つ取っているはず。一方、悪役顔のビル・ビラチェックというヘッドコーチ(監督)の目標は、「ブレイディの後、スーパーボウルリングを取る」ことだという。これは思いもよらなかったが、確かにその気持ちはわからないではない。自分の契約は安泰。これまでブレィディの活躍と二人三脚でやってきたが、本人の思いとしてはブレイディの名QBとしての名声のいくぶん陰に隠れた口惜しさがあるのだろう。ブレイディ抜きでスーパー制覇が達成できて初めて、陰口を叩かれることなく、名監督という名声に浸れることになる。
 ということは、3年やったのちにブレィディはフリーエジェントでは。その行く先は....... NEのライバルで... QBがトラブル続きで..... なりふり構わないチーム.......

ジェッツ!?w

2014年6月1日日曜日

いちご

苺を捨てた。このような陥穽(かんせい)はどこにもある。一つは3月に息子と一緒にいったときに梅の花の咲く緑地公園の苗木市で、二株はいった波型の縁を持つ白いプラスチックの鉢のものだ。もうひとつは、(むしろ妻の)お気に入りの小さな花屋で母の日のプレゼント用にカーネーションを購入したとき一緒に自分用に購入したものだ。枯れかかってコバエのような小さな虫が飛び回るようになっている。もう苺の時期は過ぎ、これからこの虫たちと戦って来年を待つ効率を考えれば捨てる方がましだ。人生の黒点。何気ない凶兆。根絶やしにする。

アメフト 総称文 ためいき ダブルチーム

昨日の文書は、2650字であった。まあ、これから一日、4000字、原稿用紙10枚書くペースで、年3000枚ペースを確立するということでいいか。まあ、このあたりのバックステージトークは、後々消していくことにする。
 最近、アメフトのことを考えていることが多い。応援しているチームがオークランド・レイダーズというチームで、そのチームにヒューストン・テキサンズというチームからクォーター・バックが来る。まあ、ここまで話した時点で、NFLに興味も知識もない人がほとんどだろうから、???という内容になろう。
 また話しが一つ戻るが、最近、我々の語彙のオーバーラップ少なさに驚く。学生に「ほかの人がしらなそうな、バイトやスポーツ、趣味(音楽、ダンス等々)の言葉を2つ以上書いてきてください」という課題を出す。そうするともういい大人の私でも全然しらない用語が多くある。つまり、これを反映すると語彙分業説といったものになろう。今、この用語を作成したが、英語では、division of labor theory of vocabularyとでもなろうか。専門家theory of vocabularyといったものがあったと思うがそれと同じだ。語彙の貯蔵は分業されている。その分野にいる人々たちがその語彙を持っている。すべての人がすべての分野にいることはかなわず、すべての語彙を持っていることももちろんない。
 さて、アメフトの話に戻るが、パソコンのスクリーン越しにも見える鮮やかな芝生と青い空のとも、発給ならぬモンシロチョウの卵型をした茶球を追う輝きの背後には複数の知識が存在する。これから書きたいのはフットボールの試合の仕組みなのだが、その前に、オークランド・レイダーズとか、ヒューストン・テキサンズ、オークランド、ヒューストンに関する知識が存在する。
 まず月並みな知識としては、NFLには現在、32チームがあることだ。これは、AFC (American Football Conference)と、NFC (National Football Conference)の二つに16チームずつに分かれる。日本の野球でいえば、セリーグとパリーグと思えばいい。フットボールを知らなくても、野球という異なるスポーツの、コンフェレンスとは違うリーグという名前の異なる国のシステムを知っていることで、理解がごくスムーズにいく例である。ただ、名前はどうあれ、このようなシステムは共有的に利用されているのだと思うので、もっと高次のレベルで汎用フレームが存在するのだと思う。いいなこの汎用という語、genericの訳として。東大の坂原先生、京大の田窪先生のグループが前に書いた「総称」という用語を使用してる。総称は、たとえば、(1)の文を英語でgenericと呼び、日本語で総称文ということに由来している。

(1)A wolf is nocturnus. (オオカミは夜行性だ)

主語が複数形でも単数形でも、オオカミ一般について述べている。こういった文章を総称文という。一方、メタファーの文脈では、Generic is Specific メタファー(スキーマ)というものが提唱されており、ここでは<一般は特殊>言い習わされている。新たな用語を導入すると担って申し訳ないが、汎用は悪くないと思う。
 さて、AFCNFCというふたつのカンフェレンスがあり(情報を見ると「ンフェレンス」となっていた)コンフェレンスにすでに既存の色があるので音訳して「カ」としたのだろうな)それぞれのカンフェレンスは東西南北の4つの地区(division)からなる。4x4=16である。
 こういった知識のほか、それぞれのチームの特徴がある。これなんかは、どこにも規定がないので、個人の印象やその集合としての社会的印象となろうか。オークランドに関していえば、黒人のチームで、ガラが悪く、むかしから粗暴で、ブラックホールというエンドゾーン付近は敵チームや敵チームのファンにとってはまさに地獄というイメージだ。ヒューストン・テキサンズはしらないが(新興チームなので)、ペイトリオッツだったらイケメンQB率いるエリート集団(15年前までは弱小チームだったが)、ダラスカウボーイズだったらAmerica’s teamと呼ばれる華やかなチームなどなどがある。ちなみに、サンフランシスコとオークランドは隣りあわせの都市であるが、オークランド・レイダーズは黒人の悪ガキのチーム、サンフランシスコ49ers(フォーティーナイナーズ)
は白人の優等生のチームだ(野球になると、サンフランシスコ・ジャイアンツが黒人のチーム、オークランドA’s(エーズ)が白人のチームと逆転するところが面白いが。
 サンフランシスコには市内に野球場があり、部屋がいくつもあるマンションに当時すんでいた翻訳会社の社長のヨーコさんのところに部屋を借りていたことがあったが、市内からデイリーシティーにいく高速にいく途中にその球場の横を通ったことが何度かある。青空は薄い水色で、雲がいくつもぽっかりと浮かんでいる。夏の終わりのころだろう。
 さて、こういった知識がすでにその分野を知っている人とそうでない人の間で違い、まあ、かといってそれを知っていないからといってどうというものでもなく、それぞれの人はそれぞれ自分の足を埋めて体をつないでいる人々と共有した分野を持ち、それは仕事だったり、趣味だったりすると思うのだが、あるひとつの分野に対する知識はひとそれぞれで、知識ゼロからちょっとだけ知っているというところまで連続的である。

 昨日の、会話分析の睦まじい話が頭に蘇る。アメリカに留学していて、今は遠い州にいる男女の電話の会話だ。男が車を買ったよといい、女が、え、と一瞬絶句する。そして、名前を聞きたがる。でてきた情報は女が知っている車名ではなかったが名前と値段を聞いて、へえぇ、と本当に深く感嘆する。その情動。「XX(自分の州)まで来てよ」、といい、相手の言葉を待たずに「遠いか」と自分で否定する。明らかにこの両者の関係で女は男に対して弱い立場にある。権力の話に戻ってくるわけだ。会話という一つの閉鎖環境を取り巻く権力の磁場。権力関係はどこにでもある。平等な立場、不平等な立場、その二つしかないか。ただ、その在り方には感情の数だけさまざまなものがあろう。
 
 さて、アメフトの話。11人で行うところはサッカー似ていて、楕円形のボールを使用するところは、ラグビーに似ているが、通常の球技と決定的に違うところがある。それは、攻撃と守備が明確に分かれていることだ。攻撃の際には攻撃用の11人が、守備の際には守備用に11人が登場する。そして、攻守がはっきりと分かれ、その間で時計は止まる。その意味では、野球に近い。さて、今日は、特にラインの話だ。ラインとは攻撃と守備がぶつかる最前線であり、以下の図式に従う。


                  DE    DT     DT     DE
     ディフェンスライン  ●     ●     ●     ●
    オフェンスライン ○    ○     ○     ○     ○
               LT         LG           C           RG          RT

                                                           ○
                           QB


DE= Defensive End
DT= Defensive Takle

LT= Left Takle
LG= Left Guard
C= Center
RG= Right Guard
RT= Right Takle

QB Quarterback


QBはボールを投げる訳。攻撃の司令塔である。ボールはセンターからQBに渡される。LTからRTまでの5人がオフェンス・ライン(OL)と呼ばれる。これは、QBを守る城壁と考えることができる。両端のタックル(LTとRT)は城壁を守る要であり、重要な役割である。特にQBは右利きが多く、そのブランドサイドとなる左側を守るLTにはラインで一番屈強な選手が充てられることなる。この時点で、私たちは例えば、以下のようなメタファーを使用することができよう。

(2) 奴は我がチームの QBだ / LTだ

 さて、オフェンスラインはQBを守る、攻撃の中の防御的役割を果たすため、ディフェンスラインはディフェンスといいつつもむしろ攻撃的な役割を帯びることなる。その中でも特にDEは相手の防御壁を外側から回り込んでQBを捉える力持ちでかつ俊足の運動能力の高い選手が起用されることが多い。DTはそれよりはむしろ巨漢で、相手のランを止めるための主要なブロックの役目をすることが多いが、それもチームによりけりで、真ん中から相手のラインを壊すことができればそれはそれで大変な貢献である。
 さて、たとえば特定のLTが非常に強い場合、ディフェンスは2名をそのLTに割り当てて突き崩す算段をすることがある。これをダブルチームという。これをメタファーで使うとどうなるか。ディベートや企業競争などで、特定の優れた能力を持つ人をマークするために2名なりの要員を費やす。

(3) We need to double-team Mr. Johnson.

といった発話は可能であろう。この際、話者と聞き手は、まず、double-teamのアメフトでの意味を正しく理解していなければならない。
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