2014年7月10日木曜日

河畔を走る2

川は室山から西日野に向かって次第に汚れが消えていく。僕はそれを逆向きに走っている。その深みでは、巨大な黒い鯉が行きかう。いつかその水面に浮かぶ緑と橋と信号と、青空と白い雲の間を太陽を乱反射して走る自動車の世界が本当にあると信じていた。

それを反転させ、現実の光と結び合わせてみる。幻想が沈み、退屈が浮かび上がる。

0 件のコメント:

コメントを投稿