2013年10月21日月曜日

TAKATSUKI

 コンクリートの打ちっ放しの広い場所にいた。階段も一段が大きい。僕は大阪からその乗り合い場にいて、TAKATSUKI行きのチケットを持っていた。朝早い。東京に着いて、そこから乗り継ぐのだ。TAKATSUKIは東京のどこかのはずだった。船着き場がどこかにあるはずだった。府中かそちらの西側の方かもしれない。
 ふと、これは大阪の高槻のことではないか、と思いあったった。高槻に行きたいわけではなかった。誰かに聞かなければならなかった。古びた木造の構内で係を探す。半開きになった窓口には誰もいないようだった。古びた木枠で頑丈そうな鉄の枠の窓がほとんど下まで下げられているところに、印字のB5くらいもあろうかという切符らしき大きなものをすべりこませる。左側から来たおばさんに譲るべきか考えてこちらの方が早い、と開き直って。これは高槻ですね~と駅員はいう。どうも大阪からでるときに間違ったチケットを買ってしまったようなのだ。まだ薄暗い波止場のことを考えながら途方に暮れた。

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