2012年3月5日月曜日

西洋とバレエ

地主バレエ団の公演練習を見た。クラッシック音楽とダンス、リズムと身体を追う2時半から6時まで。こういうのも悪くない。

先日、スティングのテーマをどこかで耳にした。

小気味良いピアノ曲。男女が睦まじく、しかし最小の距離を取りながら共同行為としてのダンスにいそしんでいるような映像が頭に浮かぶ。そこにはリズムがある。二人をふたりして支配する律動がある。だから二人は類型的な役割の中で自由に遊ぶことができる、ような。その洒脱さ、小気味よさは日本の音楽や踊りにはないな。日本の男女の関係といえば、明らかな太陽のもとに律された社会的関係ではなく、障子の裏で隠れて行われるずぶずぶの関係だ。

ピアノという文化的人工物は西洋で育ったものだ。ホルンも。バイオリンも。チェロも。そしてオーボエ!

西洋の音楽で西洋の踊りを西洋で踊って日本人が優勝する時代。熊川哲也は10歳から始めたそうだが、菅井円加は3歳から始めたらしい。言語の基準でいけば、熊川は天才で菅井はネィティブということになろう。3歳からはじめたにしても先生がへたくそでは話にならない。バレエのネィティブに近い師匠からネィティブが生まれたということになろう。自分のできないことを弟子が成し遂げる。後世畏るべしというのはこういうことか。

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