2012年8月6日月曜日

79.1kg 襟裳岬

なかなかこの域を抜けられない。今日も飲み会があるし、鬼門,鬼門。食べる量を減らしておかなければ。

北の街ではもう
悲しみを
暖炉で
燃やし始めてる
らしい

この曲には実験的なところが少なくとも2つある。3つかな。1つはこの抽象物(悲しみ)に具体的行為(燃やす)をかけるメタファー。

それから、意味の塊をぶつぶつと単語毎に切っていくところ。

君は
二杯目
だよね
コーヒー
カップに
角砂糖
ひとつ
だったね。
捨てて
きーて
しまった
わずらわしさ
だけを
...

もうひとつは、「君は二杯目だよね。」といった口語的な会話の断片を入れているところ。

まあ、最後にこいつを演歌歌手、森進一に歌わせたことが一番のイノベーションだな。
襟裳岬

1973年からオイルショックがあって、1974年は日本のGNPが始めてマイナスになった年。1974年1月に発表されているこの曲は、何かが明らかに変った時代をそのまま反映しているように思える。つまり、高度成長期に最後の一矢が打たれて止めが刺されたことをみんなが理解した漠然とした透明感をこの曲は表しているんだろう。

「襟裳の春は何もない春です」

何もないことを誇りのように高らかに歌うのがこの曲のサビである。

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