2012年9月10日月曜日

夏目雅子のこと

週刊現代を読んでいる。心に触れる言葉、というのを大事にしたいと思う。

下記、夏目雅子さんの弟の小達(おだて)敏昭さんが、姉、夏目雅子について書いている記事である。著作権の問題があるが、転載する意図を汲んで許していただけるのではないかと思う。

夏目雅子さんを知らない人のためにひとことふたこと。

恐ろしいくらいの美人である。記事の見出しのひとつは「美人じゃないですよ、私。中身は美人だけど」。誰からも愛される人。中身の美しさがそのまま外見に出ている人。若くして亡くなった。美人薄命という類型的な言葉を不幸にも体現してしまったような人である。

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自慢の姉であり、女優でありヒーローだった
(小達敏昭 プロゴルファー・実弟)

 姉が生きていたらどんなに楽しいだろうか、時々、そう思うことがあります。明るくて、きれいで、イタズラ好きで、10歳下の私を、とびっきりかわいがってくれた。私の誕生日ケーキは毎年姉の手作りでした。
 幼いころ、姉がお化けのまねをして、私が泣いてしまったことがあります。「ごめんね」といって強く抱きしめてくれた、その温もりは、忘れられません。
 小学校の頃には、すでに女優になっていた姉を見たいと、友人が押し寄せた。姉は嫌な顔ひとつせず一緒に遊んでくれ、それどころかスパゲッティまで作ってご馳走した。度を越して大騒ぎする友人に私が顔をしかめると、「元気がいいね」と微笑んでいました。
 大いに困ったのは、小学5年生の頃、海辺の小さなホテルで、一緒にお風呂に入った時です。初めて見る姉の裸は、ルパン3世に出てくる峰不二子のようで、私は実の弟なのに照れてしまいました。
 ただ、姉と一番濃密な時間を過ごしたのは、白血病で慶應大学病院に入院した時でした。私は受験生でしたが、毎日のように予備校には行かずに、病室に向かいました。ちょうどレンタルビデオが流行り始めた頃で二人でよくジャッキー・チェンのビデオを観たものです。
 その頃私は、進路に悩んでいました。そういう気持ちを察して姉は、「ゴルフをやりなさい」と言ってくれ、厳しいお袋を説得してくれました。
 男性ではない姉にはちょっと失礼かもしれないが、私にとって姉は”スーパーヒーロー”だった。それは今でも変わらない。

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