2012年9月21日金曜日

水道の体

 早朝、娘がおしっこに起きたのでトイレに連れていく。2時くらいに7度8分の熱を出していたので、水分を出すのはいいことと考えながら。(これを書きながら今なぜか、パリのベトナム料理の店を思い出している。石橋の高架になったところから2つめくらいの道を左に曲がる、赤と朱を基調にした店だ。入口には戯画化されたようなこま犬のようなシーサーのような石造が両側に並んでいたように記憶している、なぜそれを思い出したのだろうか、昨朝、車で娘を幼稚園に乗せていくときに、つきちゃんは、フランスにいたときにはまだママのお腹の中だったよ、といっていたからだろうか、妻が、その店の店員が俺の方に向かってばかり話すと女性蔑視に不満を述べていたからだろうか、君はそんな世界に生れ落ちたのだよ、つきちゃん)娘はトイレについている薄い小さな手洗いの流しを指して、これ、人間の体?と聞く。前に、その下にある扉を開け閉めして遊んでたときに、これは遊ぶものじゃないよ、ここは、水が、ほら、流れていくところだから(とパイプを指す)と説明してたいのを覚えていてことだろう。すごいね、どうしてそういうことを考えたの、と聞くと、元気の図鑑に描いてあった!と嬉しそうに答える。
 4歳4ヶ月にして娘アナロジーを使う。メタファー研究家冥利に尽きるのである。いきごんで説明する。本当は違うんだけど... といいかけるとすかさず、そうやんな、人間のお腹はぐるぐるあっちへいったりこっちへいったり(と自分のお腹の上で手で示す)してるけどー、これはそんなにあっちへいったりこっちへいったりしてない。(パパ)(ナイス!)そうだね、本当は違うけど似ているところもあるよね、たとえば、お腹のなかのものは汚かったり弱かったりするから体が守ってるけど、このパイプも見えないようになってて、中のものが守られてる。じゃあ、これは口?と流しを指す。つきちゃん、それはマッピング(写像)というんだよ、すごいね、と思ったけど混乱させそうなので、そうそう、すごいね、とのみ。じゃあ、あれは耳かな、と壁に向かって貼り付けられている陶器の部分を指す。うーんそれはどうかな。(オーバーライドだな。)でも、口とこの入口のところの似ているところがあるよね、小さくなってて、大きなものが入らないようにしてある、とか。うん、水とかだったらー切れるからお腹に入ってもー大丈夫だけど、前、つきちゃん、にんじん食べたとき、大きかったからはきそうになったもん。
よしよし、そうそう、いいこいいこ。

そこからひとしきり物質と物体の区分の話をしてトイレは終り。熱が出ると温度が上がって伝導率がよくなるのは脳も基板も同じか。


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