2011年9月24日土曜日

神戸・六甲

9/4~9/10が熊本県立大学集中講義と九州のあと、先週は9/14・15がゼミ合宿で神戸しあわせの村、9/16~18が認知言語学会で奈良教育大と怒涛の一週間が終わった。
最近、旅行が多い。旅行は頭を活性化させるようでいろんな夢を見る。昨日の夢はある漫才コンビにネタを提供して結構喜ばれている夢だ。多分「カリカ」とかいうコンビだと思う。夢の中でも名前を間違えていないか、頭の中であせって確認していた、という夢である。
神戸に最近行っていないので、久しぶりに行こう、という話になった。神戸は5年ほど前にパキラを購入して当時の車カローラに乗せてうちまで運んだ記憶がある。そのパキラは紆余曲折を経て2年程前に枯れてしまった。ひとつの時代が終わった、という感じである。それ以来、室内には大きな観葉植物をおけていない。ああ、ちなみにそのカローラは同僚に譲り、その同僚も海外に行った際に手放して廃車になっているはずだ。物事には推移があり、ある可能な推移の潜在性のことをデュミナスと呼ぶ潜勢態の概念がアリストテレスにあるが(例えば、種子には開花、結実というデュミナスがある)、全ての消滅の契機も現在の個体に含まれている。この「負のデュナミス」をなんと呼んだらよいのだろうか。

神戸では王子動物園に行った。出発が遅れたので、到着したのは3時くらいだった。隣の王子スタジアムでは何かの試合をやっていた。遠くから見るとヘッドギアやプロテクターがよくわからないのでアメフトと気づいたのは、鉄格子の門に開いた小さな扉を抜けて木々の間を通って球場の近くのコンクリの土手のようになったところまで来てからだった。最近視力の衰えが激しい。それでもどのチームがやっているのかはわからなかった。赤は神戸大学だろう。青は関西学院だろうか。

動物園では象、ライオン、ジャガー、虎、コアラ、パンダ、オランウータンの赤ちゃん、アシカ、ワニ、コウモリを見た。「ガラスの動物園」とか「真夜中の動物園」とか、動物園は面白いところだ。子どもが好きな場所。コレクションの始まり。親子のつながり。

象は広場に1頭、仕切られた小さな区画に1頭がいた。仕切られた中にいた方が大きい。排泄物があり、灰色の木の幹のような後脚の股の間が塗れて黒くなっている。立派な牙があるが右の先が欠けて折れたようになっている。近くにいるカップルがその象がオスかメスかを議論している。乳首があるし、メスじゃない?じゃあ、それで。僕は娘にこの象は牙があるからオスだと思うと告げる。娘は右の牙が折れているから女だといって譲らない。(今調べたが、アフリカゾウはメスにも牙がある!のだった)。

ライオンは上から見た。最初オスだけが上の岩の上に寝ていたが、いつの間にかメスも上に来ていた。オスは甘えたように寝たままメスにじゃれ付き、二人はキスをするように重なっては離れていた。パンダは暑さのせいか、ぐったりしていた。コアラはまるでぬいぐるみのよう。そこに貼られているクラス写真のようなコアラ君たちを見るといつも思うが、一口にコアラといってもいろんな顔がある。頭の長いのやら、眉毛の濃いのやら。

ゴリラを見にいったのだが、ゴリラは館内にいるのか、灯篭のような彫像しかない。その向かいの人だかりはオランウータンの赤ちゃん。チラと見てはそっぽを向くという媚態的活動を繰り返している。なぜかオムツをはいている。そのオランウータンの赤ちゃんが隣の部屋との境の鉄格子に見入っていると思うと、突然、男の顔が見えた。しばらくしてその飼育係は隣の部屋から扉を開けてオランウータンの赤ちゃんの檻に入ってきて、顔を近づけて挨拶をした後、市販のぶどうジュース(PONジュース)を与え始めた。赤ちゃんがこぼさないように顎の下にタオルを持っていて時折口の回りを拭いてやる。赤ちゃんは、下唇を出した上にペットボトルを垂直にさかさまにした形でブドウジュースを飲んでいる。ほとんど減らないのは舌で押さえているのか。それでも半分ほど飲んで満足した赤ちゃんは飼育係に愛情のこもったまなざしを向ける。飼育係も優しく見つめている。赤ちゃんは飼育係に向かって抱っこされるような形になってその唇にキスをする。

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