2012年1月9日月曜日

KAMIWAZA メトロン君


なにやらM-1に変わる新しい漫才の大会があると妻がいって、みんなでわくわくしてKAMIWAZAという番組を夜7時から見た。始まってみると漫才ではなくて、世界のパフォーマーの1位決定戦だったのでがっかりした。まあ、見てみるとそれなりに面白いものである。ご覧になった方も多いかと思うが、ご覧になっていない方のために展開をちょっと紹介すると、2番目に登場したゴールデンボンバーという金粉塗りのチェコから来た筋肉二人組が112点(120点満点)で暫定1位となり、その後、リカルドというスェーデン人のバランス男が、口の上に風船を載せてその上にワイングラスを載せて風船を割る、バイオリンの弦にグラスを何重にも載せてその上にワイングラスを載せたまま、下からバイオリンを当てて第九を弾くというパフォーマンスで116点をあげて暫定王者に。最後に出てきた日本人のNYで活躍中という蛯名健一という人が逆転優勝。なんだかやらせ感が納得いかない終わり方だったがまあ面白かった。
主催がたけしだった。たけしの我が家での評価は世間並みに高い。ゴールデンボンバーの股間ネタに執着したり、まあ、自分の稚気あふれる感情に正直なところが好感が持てるんだろう。この人は毒舌で反社会的なネタで作る映画も暴力的なものを取り扱っている暴力的な何かを持っている人だが、その自分をそのまま出しながら、それが社会的に認められてしまったのだから怖いモノはない。
司会の今田耕司の評価も我が家では世間以上に高い。お寺の息子として生まれ、そつのない水も漏らさぬ適切なツッコミで安定感があるが、ビートたけしとのやりとりはなかなか面白かった。たけしがぼけまくる、今田がパターンを変えながらうまく拾いまくってなかなか緊張感があった。たけしがボールをあちこちに投げて、左右に振りまくり、それを今田がひとつひとつ上手に返しているというイメージが浮かんだ。そう、「拾う」という表現はそういったイメージを起動しているし、ボケとは逸脱で中心(標準/常識)から遠いところである。「ツッこむ」というのは、手の甲で叩くジェスチャーに端的に表されるように相手に対してやめなさい、いい加減にしろ、と諫める行為だから、「拾う」と「ツッこむ」は別のメタファーで動いていそうだ。拾ってからツッこむという一連の行為として考える可能性もあるが、拾って突っ返すと考えるよりは両者が同時に起きている感じがする。あるいは、返し方に「拾う」やり方と「ツッこむ」やり方の二種類があるのか。
1/6()は輪講「笑いの文化論」の最初の授業で、180人もの学生を相手するのは久しぶりだったので緊張したがそれをそのまま伝えたらなかなか暖かくうまくいった。メトロン君も紹介し、2009年の月刊『言語』に掲載された記事「お笑いと認知言語学」をベースにNON STYLEの漫才を見せた。来週は、みんなからもらった漫才に関するコメントから、数の多いものを拾い上げて、フレームやメンタルスペースを使って、言語学的に分析する予定。メトロン君に関して「これを作った10年前はゆるキャラもまだ珍しくて新しかったんですが、最近はどこもかしこもゆるキャラばかりでちょっと時流に乗り遅れてしまったかもしれません」という弱気な発言が幸いしたのか、「メトロン君、かわいいです」というコメントを多数いただいてまんざらでもなかった。メトロン君プロジェクトは現在約5~6名で進行中
1/8(日)はカンテ。今日はギターさんが来てくれて、最初から歌う。ので、事前に練習。ひさびさに歌いきった感がうれしい。

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