2014年5月25日日曜日

黄泉がえりの物語

死の問題は、...まあ、なんというか、...大きなテーマだ。マジカルというのも、これに関することだし。うちの娘が小さいときにこの問題にかかずらわっていたせいで、娘が「パパとママが死んだら、まず、近所の家にいって...」といか言い出すのでちょっと悪いことをしたなと思っている。

西鶴の「面影の焼残り」という話は、大事にそだてた14歳の娘が婚礼の用意も万事整えて、婿選びをしていたのにちょっとした風邪にかかって死んでしまったというもの。乳母の夫が火葬の日の翌日、人より早く身に行ってみると「死人」を見つけたが、よく見るとまだ「惣身黒木のごと」焼けたその娘だったという。微かに息があり、半年して親に伝え、3年して元の美しい女に戻り、女は親に伝えたように「出家になし」たという話。

なにか、アンチクライマックスな感じでストーリーとしてパンチがない。そこにアンチ物語が感じられ、逆にリアリティがうっすらと出ているという感想。

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