2014年6月24日火曜日

夢26

 数日前、夢を見た。母が僕に洗濯物を押し付けている。その中には、よく見るとよれよれになった靴下や土のようになったものまである。汚物がついているようなものまである。母やどうもきちんと整理するように言っているらしいが、それらは部屋中に散らばっており、それをその状態で押し付けられることで混乱が助長されているように思える。というか、なんやねん、これ、という感じ。もう押し売りはやめて、という感じ。ともかく、一人になって整理したいから、一からやり直すから、という感じ。そういえばそういう気持ちになることは多くあったのだろうと思う。
 うちの実家の地域には、北を背にして神社があった。小さな神社だったが、長い階段を上った先にあってそこから見える景色はよかった。ある夏の午後、僕は息子とその階段を登って行った。ハンミョウがいた。それは魔法的なもので、なぜかというと、僕はそこで斑猫を一度だけしか見たことがないからだ。小学4年生か5年生の頃。夏休みの宿題に倦んで重い気持ちでベージュの砂地の境内で石けりをしていたとき。斑猫を始めてみた。ホログラムのような赤と緑。アブのような地を這うように飛び急に着地する独特の飛翔。近づけば離れて着地し、また近づけば離れて着地する別名「ミチオシエ」。その時一度見た切りの美しい甲虫が、アメリカから来た幼少の息子と神社にいったときには群生のように飛び交っていた....
 雲が書き曇り、雨が降り出した。父が二人のために傘を持ってきてくれた。その父は、階段の下に小さく小さなヒト型として映像の中に映っている。その映像を息子も覚えている。

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